2009年12月26日
金繕いともいいますが、
金継ぎとは、割れたり欠けたりした焼きものを
漆で接着し、繕った部分を金や銀、プラチナ等を蒔いて
装飾し、修理する事です。
その修理跡も含めて、上等なお茶碗など、
“さらに景色がよくなった”などと のたまって、大事に愛でる。
そんな世界があるようです。
先日「根津青山の茶の湯」展で
茶会に使用した たくさんの重要文化財など
銘品が展示されておりました。
その中に金繕いされた志野茶碗なども含まれており、
割れたとか、欠けたとか、ひびが入っている事が、
そのお茶碗のマイナス要素にならない、
芸術的価値になんら影響していないと。
そう、思いました。
今回たくさんの、金繕い仕事を鑑賞してみて、
こりゃー、奥が深いぞ~、この先の道は遠い、と
少々自分の出来にがっかりして、帰ってきました。
写真は、先日仕上がった、
私の金継ぎ仕事の第一作めです。
2009年12月23日
コーヒーの生豆は緑色がかったベージュで、
この生豆を口に含んで噛んでみると、
穀物にかびのはえたような、とてもいやなにおいがして、
口にいれられる状態ではありません。
コーヒーの生豆は焙煎して、はじめて香ばしいコーヒーになります。
豆が新豆なら、水分が多いでしょう。
寝かせておいてあった豆なら水分が少ないので、
どの位炒った具合が、その豆のベストポイントになるか、
そういった見極めが、経験だったり、感性だったり、技となって、
焙煎された1粒の豆に込められるのです。
豆は外側からみて、きれいなミディアムローストに炒られていても、
芯の水分が十分にぬけていなかったり・・と言う事がよくあります。
そうすると2、3日は美味しく飲めても、劣化が早くなって、
日持ちのしない、えぐい味のコーヒーにすぐ変化してしまいます。
街でみかける「自家焙煎の店」は実にくせものです。
浅く炒っても上手な店は、少ないように思います。
黒く深く焙煎すると、水分がぬけやすいので、
多くの「自家焙煎の店」は深く炒っているはずです。
高いお金をだして、浅炒りの上等のブルーマウンテンを奮発しようものなら、とても損した気分になります。
でも 自分で生豆を購入して、
豆を炒ってみるのはとても楽しくて、
おすすめします。
家庭のコンロの上に、
大豆を炒る網か又は焙烙など、
最悪フライパンでも・・・OK。
最初は大匙山で3,4杯からはじめると良いでしょう。
生豆を熱していくと、白っぽい茶色から、茶色、こげ茶と、変化していきます。
(プロ的には シナモン→ミディアム→ハイ→シティ→フルシティ→フレンチ→イタリアン など色目で呼ぶ)
と中で、豆のパチッパチッと、はぜる音を聞き逃してはいけません。
その後少しして、もう一度、又パチッパチッとはぜる音を聞けば、
これがコーヒーとして生まれかわる瞬間です。
その後、色のどの辺で火からおろすか・・・、
これこそは、何度か試していくうちの経験で、
だんだん自分の好きな味がこの辺と、わかってきます。
浅い色で火から下ろせば、酸味のあるコーヒー。
ダークなチョコレート色に炒れば、苦味のある豆に変貌しているはずです。
火から下ろした後は紙に広く広げ
うちわなどであおぎ急速に、さまします。
そうしないとどんどん焙煎がすすんでしまいます。
さあ、炒れました。
これでペーパードリップで、たててみましょう。
コーヒーを細かく挽く時の、
かわいた、何ていいにおい!
お湯をそーっと注すと、大きく爆発しそうに膨らんで、
楽しい事!楽しい事!
自分で作ったコーヒーに大感激です。
2009年12月22日
横浜美術館で「束芋」の作品をみてきました。
「タバイモ」って不思議な名前です。
実は「BRUTUS」11/15号特集“真似のできない仕事術”の
茂木健一郎さんや「スープストックトーキョー」の
遠山正道氏、糸井重里事務所などと並んで、
12人のうちのひとりに「束芋」がとりあげられていて、
どんな仕事をしているのか、すごく見たくなりました。
外見とても普通の女の子。
家族と一緒に軽井沢に住み、
毎朝8時から洗濯と朝食で一日がスタート。
夕方は毎日犬と散歩と、しごく規則正しく生活。
でも彼女の作品は、
社会のゆがみや不条理を捉えた、
メッセージ性のある、こってりとした作品です。
気味の悪い異様な世界が広がっています。
展示空間にアニメーションのインスタレーションもあり、
何やら不思議な世界に迷い込みます。
「束芋」にとって“仕事”は“修行”らしいのですが
きっとコツコツ、
人には真似できないコツコツ作業がたくさんあるのでしょう。
それにしても、横浜美術館がすてきで、
穏やかで充実した一日となりました。
2009年12月11日
日本は世界4位のコーヒー消費国。
ブランド志向で世界中から高価な豆を買い集めています。
「好きなコーヒー豆」のランキングでもやはり、
おなじみの銘柄が上位をしめました。
この3強は昔からで、日本独特の現象だそう。
欧米では、もっと大衆的な飲み物で、産地にこだわるのは、マニアのひとだけ。
一般的なのは複数の産地の豆をまぜて、味のくせをおさえた「ブレンド」だという。
資料は「朝日新聞beランキング」より
2009年12月9日
年末に近づくと毎年の事ながら、身の回りの汚い物を整理することになる。プラスチィックの箱を二つ100円ショップで買った。
年中、100円ショップで買った新しいものと取り替えては、私に、
こんなものまであるのだと自慢する女友達の顔が思い浮かぶ。
自分で買っておきながら言うのもナニであるが・・・
もう少し丁寧に生活しようよ!
- いらなくなった身の回りの品、洋服や家財なども、ポイと捨てない人。その貰い手やリサイクルを考えてもどうしてもダメな物を、ごめんなさいと捨てる人。
- 食器や鍋などの道具を丁寧にピカピカに洗う人。
- 家具の角にぶつけないようにとか、倒れないようにとか、工夫して暮らしている人。
- 自分で美味しいと思える味の煮物を、日々の食卓にのぼらせる人。
- 例えば海外旅行が趣味なら、その旅行のためによく研究して下調べをし、さらにまわりの人に行かせてもらうという配慮のできる人。
- つまらない小さな(もちろん大きくてもいい)植物を葉っぱの先までピンと、きれいに育てている人。
こんなふうに日々の暮らしの中で“丁寧に生活する人”が好きだ。
じゃー、いつも自分でそうして暮らしているかと自分に問えば・・・
んーーっ? 首をかしげる事が沢山ある。
私は自分に甘く人に厳しい事も、反省せねばいけない。