2008年6月28日
4月下旬から5月上旬にかけて、エチオピア産コーヒー豆の一部から基準値をこえる農薬が検出されたそうである。
UCCコーヒーで、現在取り扱っているモカは、すでに検疫に合格した安全なエチオピア産のコーヒー生豆であるが、今後のモカコーヒーの原料調達の見込みがたたない状況で、生産休止をせざるを得ないと言ってきている。
モカという名前はもともとモカ港から出荷されたので、「モカ」と呼ばれている。
モカと呼ばれるのは、主にイエメン産とエチオピア産。イエメン産は歌でも有名、私も大好きな「モカマタリ」である。
今回問題になっているのは、エチオピア産のモカの事である。
エチオピアはもともとコーヒー発祥の地とも言われ、アビシニア高原は熱帯地方であるのに標高が2000~3000メートルあり、平均気温が実に10度~25度とコーヒー栽培に非常に適している。今でも野生のコーヒーの木が茂っているそうな。
「モカハラー」「モカシダモ」「モカジンマ」などと収穫される地方名で呼ばれ、取引も盛んである。
やわらかな酸味に特長があり、ストレートで飲んで実に美味しい。
今回入荷のモカが残留農薬のために、通関手続きできなかったのは、誠に残念。
しかし、手をかけた生産者の方達は、もっと無念であろう。
どういう経緯で農薬が多くなってしまったのか分らないが、もったいないと思うのは私ばかりではあるまい。
しばらくの間「モカ」は貴重品である。
来年収穫のモカは大丈夫だろうか、心配である。
2008年6月25日
歳のせいか、俳句や短歌をテレビで見るのが面白い。音量のうるさいバラエティ番組を見ていると、イライラっとする。
時間の遅い、ゆっくりとした言葉の流れが、耳に心地よい。
ひるの夢 あかつきの夢 夜の夢 さめての夢に 命細りぬ
こんな激しい恋心を、明治18年に生まれた柳原白蓮という歌人が詠んでいる。
「波乱万丈」という言葉を辞書でひくと、白蓮という名前がでてくる程、すごい人生を送った人、
という話であったので、私の持っている、第三版・広辞苑をひいてみた。
そこには、期待どおりに載ってはなかったのだが、調べていくうちに、のめりこんでしまった。
大正天皇の従妹というお育ちの良い人であるのに、生まれにも事情があり、最初の結婚は16歳で公家のしきたりに添い、意に染まぬ結婚をさせられ。
離婚後は二番目の結婚。27歳で、一代で財を成した52歳の九州の炭鉱王と結婚させられた。
その間も多くの歌集を出版し、多くの読者を惹きつけたそうである。
そこからが大変!
その大正時代は、不倫は命がけで、取材に来た7才年下の雑誌記者との恋愛をつらぬいたのである。 その細かい事情は、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』柳原白蓮の項をご覧ください。
美人でそして知的であるがゆえに、過酷な運命にも会い、幼少からの苦労によって、
それに立ち向かうだけの、強い率直な心をもち、真の幸福を手中にする。
そんなこんなで調べて、一日終わってしまった。
でも、Webってすごい。
何でも調べて、調べる前は、白蓮の“び”の字も知らなかったのに、
今日の夕方は、一挙に、白蓮の事なら、聞いて! といった偉そうな気分。
どこにも行かずに、知識が私のものになる喜びが簡単に手に入る。
2008年6月14日
1993年から販売をしているチルドカップコーヒーの草分け的存在、「マウントレーニア」シリーズにニューテイスト「マウントレーニア カフェラッテ キャラメルカスタード」が2008年6月24日より発売されることが決定。
人気のキャラメルフレーバーにカスタードの香りを加えたオリジナルのフレーバー。カスタードの優しい香りがキャラメルの甘さを引き立てて、ほっとできる味わいという。ターゲット層は20代〜30代の男女。
・・・とのこと。
これから夏に向けてアイスコーヒーの新製品のリリースラッシュになりそうな予感。
http://www.mt-rainier-cl.com/index.html#/Top/1(ここのサイトは音が出るので注意!)
2008年6月13日
朝食を食べながら、朝のテレビで阿部寛さんが出ていた。
阿部寛さんは、近頃なかなかの演技上手で、自分の美しい容姿に甘んじない、好感の持てる大好きな俳優さんである。
こういう私は、特に彼の作品を毎回ちゃんと見ている訳でもなく、たまたまテレビに出演されていれば見る、という程度のファンである。
NHK「この人にトキメキッ!」の番組中、阿部寛さんへの評の中で、つかこうへい氏いわく、
「僕の芝居は、稽古中も毎回汗びっしょりになる程、熱中して稽古します。」
なるほど画面の中の阿部寛さんは、背広姿にもかかわらず、とがったあごの先から汗が、
ぼとぼとたれている。すごい汗の量だ。
つかこうへいさんの話の続き、
「稽古中に、阿部ちゃんのお母様が見学に来られて、お母様いわく
“ハンサムな息子さんをお持ちになっていいですね。って言われますけど、
母親としては 自分の子供が肉体労働をして、汗をかいて帰ってきて 「母ちゃんビール!」と
言ってくれたほうがうれしいものです。
今日、稽古をみせてもらって、本当によかったです。”
といって、泣いておられた。」 と、言うのである。
なるほど立派なお母様である。
阿部ちゃんが俳優さんとして努力して、成果をあげられているのも、
この母ありてこそ、と、朝からじわーっと目がうるむ私。
私 年をとったなー
2008年6月1日
美味しいコーヒーの味って、どういう事なのだろう。
営業マンとして自信を持って他人にすすめることができるコーヒーってどんな味を云うのだろう。
いつも悩みながら、コーヒーをたてている。
確かに嗜好品なので、自分がおいしいと思えば、それが美味しいコーヒーと云っていいと頭では思いながらコーヒーをたてているが。
かなりの昔にこの仕事を始めた頃、学芸大学駅近くのビルの地下にある、暗い照明の喫茶店に入ったことがある。サイフォンだてで濃くて苦みの利いた、ややぬる目のコーヒー(マスターのこだわりのコーヒー)を飲んだ事がある、これがおいしいコーヒーの味、と言われ、コーヒー通の間では評判の店であるらしいが、納得できなかった。
最近では、カフェに入ると、どこでも深炒りの苦いコーヒーが出てくるが、どうも私は苦手である。しかし、この苦いコーヒーでも砂糖とフォームドミルクを乗せて飲むと別の飲み物となり、スイーツの様に美味しく飲むことも出来るが、これではどこの店のコーヒーも一緒の味になってしまう気がする。
やはり、砂糖や、ミルクなしのブラックで飲んだ時に、豆の香り、酸味、かすかな甘味、まろやかな苦みのバランスを味わうのが、コーヒーらしさだと思う。
普段は、自宅で飲むコーヒーは、スィートキャメル(フジコーヒーの自家焙煎珈琲スィートキャメル)をペーパードリップで、少し軽めにして飲むのが大好きである、ホットする。
しかしこれでは、コーヒー専門店の味としてお客様に「この一杯」と、お出しするのにはちょっとパンチがなさすぎる、お金を戴くには少々気が引けるわけである。
私は蕎麦が好きで、店で出された蕎麦の、香りがたっている とか、付け汁のだしが良く出ていて 美味しく出来ている とか、いつも品評しながら食べている。又、和菓子などでも、品の良い微妙な味を自分の舌で吟味するのは、楽しい。
しかし、コーヒーとなると、迷わされる。すごーく、迷う。
仕事として、捉えるせいか、厳密に味わおうという緊張した意識が働くせいかどうも、コレだとピタッと美味しいコーヒーの味が確認できない。
コーヒーを仕事にしているせいで、もう何年も ゆったりとコーヒーを味わうチャンスに巡りあっていない。
コーヒー営業マン